「呼吸」の世界 二木あい

Photo & Essai Ecology
2020.01.16

水族表現家 / 二木あい

@Ai Futaki

みなさんは「3・3・3の法則」という言葉をご存知でしょうか?これは、呼吸>水分>食物の順に大事であり、呼吸=3分、水分=3日、食物=3週間絶たれると生死に影響が出てしまうというものです。生命維持に欠かせないだけでなく、仕方によって健康状態が左右される呼吸について今日はお話したいと思います。


呼吸とは「呼=はく息」「吸=すう」なので、まず息を吐くことが大事です。私たちは生まれる時「オギャー」と産声をあげ息を吐き、死ぬ時は「息を引き取る」と言われるように、息を吸って死にます。呼吸は吸う方が重要だと思いがちですが、何よりもまず息を吐き、体内にある不必要なものを外に出してあげないと新鮮な空気は入ってこれません。


素潜りをする際、思いっきり息を吸えるだけ吸って潜る方が長く水中に居れるのでは?と勘違いしてしまいますが、実は違います。浅い場所の時は特に逆効果で、肺に沢山空気が入っていると、それが浮力となり、下に潜るのにジタバタと余計な力を使ってしまい、直ぐに息が無くなり浮いてしまいます。では、どうしたらいいのでしょう?


ちょっと試してみたいと思います。自分のペースでゆっくりと息を吐いてみてください。意識を吐く息に向け、吸う息は自然に入ってくる分だけでOKです。出来ればこの文章から離れて、目を閉じて、数回呼吸してみるとどうでしょう?


気持ちがゆったり落ち着きませんか?また、意識して呼吸している間は、別のことを忙しく考えず今、行なっている呼吸だけに集中しませんでしたか?


素潜りの際は、今のようにゆっくりとした呼吸をすることでリラックスし、過去でもなく未来でもない、第一回でお話させていただいた「中今」の状態で潜ります。水中は陸上の4倍速く振動が伝わるので、私たちがゆっくりした鼓動で落ち着いて潜っていると、水中生物たちも自然とやってきてくれます。


素潜りに限らず日常でも、イライラ・モヤモヤした時、考えすぎている時、ハイパーになっている時、そして勿論 ふとした時に先ほど試した呼吸を行ってみてください。ポイントは、吐く息に集中し、意識して呼吸することです。ほんの数回でも全然違いますし、時間・場所を問わずできることなので、

是非!2020年、試してみませんか?


PROFILE

                  @Darren Jew

二木あい Ai Futaki / 水族表現家

ギネス世界新記録「洞窟で一番長い距離を一息で泳ぐ」2種目樹立。九州 きりしま えびの特別環境大使。 
海中世界と陸上世界の架け橋としてバラエティー豊かに海や生物との一体感、繋がりを体現している唯一無二のパイオニア。
私たちは自然の一部であり、地球に生きるものの一員である。彼女の表現は全てにおいて空気ボンベを背負わない、自分の肺一つで潜る素潜りで行っている。それはクジラやイルカ、海ガメなど海洋生物に一番近い形だからこそ、彼らの日常をありのままに、声なき声の代弁者として伝えることができると信じているから。
TEDxTokyoスピーカー、2012年情熱大陸「二木あい」ワールドメディアフェスティバル金賞。
NHK特別番組「プレシャスブルー」がシリーズ番組となっており、ISSEY MIYAKEやISABEL
MUÑOZの展覧会を始め、2019年には写真家として初の個展「中今」をスペイン マドリードで開催。

Spring Step News Letter
のご登録