【ナチュラルコスメのメイクアップアーティストにききました】メイクアイテムを選ぶ基準を教えてください!

Beauty
2020.03.05

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一人ひとりに合ったアイテムを選んであげたい

Text / Hiromi Tani  Photo / Kazuhiko Matsushima

Spring Step : 小松 和子さんは日本でも数少ないナチュラルコスメ専門のメイクアップアーティストとして、ご自身のスクールやパーソナルカウンセリングを通してナチュラル&オーガニックメイクのハウツーや製品の選び方をご指導なさっています。ナチュラルやオーガニックの製品がなぜよいのか、その素晴らしさをいろいろな形で伝えてくださっていますよね。

 

小松 和子さん(以下 小松さん) : オーガニックやナチュラルのスキンケアはブランドやそれを発信する人も増え、ユーザーの皆さんにもだいぶ浸透してきたと思います。メイクアイテムも同様に肌につけるものですがこちらはまだ製品情報も少なく、メイクの好みや似合うスタイルも人それぞれ。肌トラブルを抱える人も多いことから、パーソナルな対応が求められます。そこで、サロンを開いて自然成分のエネルギーをお伝えしながら、個々へのカウンセリングやレクチャーを行っているんです。

 

Spring Step : なるほど、肌質によって合うものも違いますものね。

 

小松さん  : 肌質もそうなんですが、それだけではないんです。スキンケアもメイクも、ライフスタイルや家庭環境、生活レベルに加え性格などさまざまな要素が関わってくる。知識があって上質なコスメを使っていてもトラブルを抱えている方もいます。しっかりメイクを落としたいがために思い切りこすってシミになっていたり、反対に摩擦が怖いからとふわふわっと洗顔している人は毛穴が詰まっていたり。製品選びも大事ですが、それだけで解決するものではないんですね。

 

Spring Step : だから本を書く代わりに、パーソナルカウンセリングにこだわっていらっしゃるのですね。もともとは女優さんやタレントさんの専属メイクさんとして、撮影や制作の現場でご活躍されていらしたわけですが、なぜナチュラルメイクを専門に活動されるようになったのですか?

 

小松さん: おっしゃるようにテレビや映画の撮影現場で女優さんたちを担当し、日々とてもハードな生活を送っていたんですが、30歳になったときに自律神経失調症に陥り、次いで化学物質過敏症を発症してしまったんです。手の甲にファンデーションをのせただけでミミズ腫れになってしまい、仕事にならない状況でした。スキンケアをすれば顔も真っ赤に腫れ上がってしまい、何もできなくて。

 

Spring Step : 突然発症されたんですか? それはお辛かったですね……。

 

小松さん : 鍼や漢方などあらゆることを試しましたがよくはなりませんでした。ところが誘われてウォーキングを3日間続けたところ、驚くほど肌の調子がよくなったんです。代謝がよくなって自己治癒力が活性化したんですね。そんなときにドイツのロゴナというオーガニックコスメに出合い、これが痒くも痛くもならなかったんです。人と植物の力ってすごいと思い、それから手探りでいろいろな製品を研究しはじめたのがきっかけです。

 

Spring Step : 当時はまだ、全成分表示が義務付けられていない時代ですよね。まさに身をもってテストをされながら、合うものと合わないものを探されていたんですね。

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小松さんおすすめのナチュラルメイクアイテム【ベースメイク編】

 

Spring Step : 今回は、ナチュラルメイクの第一人者である小松さんに、製品選びのポイントとおすすめのプロダクトを教えていただきたいと思います。まず、誰もが使うファンデーションや下地などのベースメイクから伺えますか?

 

小松さん : その人をよりきれいに輝かせるためのメイクですから、似合うことに加え、もちがよいことも大事。崩れて汚くなってしまっては逆効果ですからね。ベースメイクは特にそうで、暑くて湿度の高い日本では汗で落ちたり崩れたりしがち。スキンケアから一貫して、水と油をどれだけとっているか、そのバランスがとても大事なんです。

 

たとえば朝のスキンケアで、保湿したあとにクリームをつけて、そのあとに日焼け止めを塗り、リキッドファンデをつけたとしたら、あっという間にドロドロになってしまいます。スキンケアからメイクまででどれだけ油をとったかで崩れ方が変わります。

 

もちろん肌質も関係します。乾燥肌なのか混合肌なのかに合わせて、油性ベースか水性ベースのクリームにするか、パウダーにするかを選びます。混合肌や乾燥肌の多い日本女性には、水性ベースのファンデが使いやすいですね。水分が入ることでピタッと肌の構造に密着して潤いを持続させます。乾燥肌は油で補うというのは間違いで、油分だけを与えると、内側が乾燥して表面が脂ぎってしまうインナードライに、もしくはさらに極度の乾燥に陥ってしまいます。

 

相対的には、水と油の双方を含んだリキッドやクリームタイプの方が崩れにくく、色も変わりにくいことを知っておきましょう。40代以上の方はパウダーファンデーションは避けて。撥水性がない上に色が変わりやすく、ただでさえ影ができやすいところにさらに老けて見える要因となります。そこで、ベースメイクのおすすめは以下。このほかに、SHIGETAのBBクリーム、「UV スキンパーフェクション」もいいですね!

 

【おすすめベースメイク】

1. バブーボーテ BB スムースナチュラル ファンデーションUV ベージュオークル SPF30  PA ++ 

下地としても使え、重ね付けも可能。便利に使えるくすまないBBクリーム。

 

2. ロゴナクリーミーファンデーション 02 ライトベージュ

ヒーリングストーンとも呼ばれるアメジスト入り。伸びもよく自在にのせられる半固形タイプ。

 

3. ナチュラグラッセ プレストパウダーSPF30  PA +++

ファンデの上にさっとのせれば、余分な皮脂を抑え肌の水分と油分のバランスを保ってくれる。

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小松さんおすすめのナチュラルメイクアイテム【チーク編】

 

Spring Step : ナチュラル&オーガニックメイクでは、チークも重要視されていらっしゃいます。

 

小松さん : その通り。チークは、顔の中でもシミができやすい部分につけるものなので、石油系でなく天然素材のものを使ってほしいと思います。

 

ナチュラル&オーガニックのチークにはくすみやすいものもあり、特にオレンジは色が変わりやすいんです。ピンクは色がきれいに出るものが多く、ここでは、誰でも使える肌なじみのいいピンクを中心に選んでみました。

 

パール入りのものは毛穴が目立つのでできれば避けたほうがよく、肌がきれいに見えるのはキメが細かいセミマットタイプ。日本人のなめらかで陶器のような肌に見えます。

 

頬のシミが気になる人でパウダータイプのチークを使っている場合、チークブラシよりも、摩擦が少ないパフを使うとよいでしょう。また、クリームタイプのチークは夏など長時間つけていると油分の酸化を招くので気をつけて。早く使い切るように心がけましょう。リップの成分と同様なので、チーク&リップとしてマルチに使えます。

 

【おすすめチーク】

1. クラレ ブラン ミネラルズ HUG ME ミネラルチーク711

赤みを抑えるスモーキーな大人ピンク。

 

2. ママバター チークカラー ピンク

優しい色合いのピンクが生き生きとした肌を演出。

 

3. ハナ オーガニック ウェアルーカラーヴェール

肌色を選ばず、リップとしても使えるマルチカラー。

 

4. ドクターハウシュカ ブラッシュ デュオ 03 サンキスネクタリン

マット&ツヤの2色パレットで使いやすさ抜群。

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小松さんおすすめのナチュラルメイクアイテム【リップ編】

 

Spring Step : 魅力的な唇のためには絶対必要なリップですが、選び方のポイントは。

 

小松さん : 唇が荒れにくいこと。一般的なコスメブランドの口紅を使い続けて、唇の皮が剥けてしまっている女性が本当に多くみられます。これは、色素を分散させて均一な色出しをするために界面活性剤が入っているから。これを入れないとリップ系コスメは作れないんですね。

 

それにもう一つ。赤リップで荒れる人も多いようです。なぜなら赤リップは酸化鉄の赤の配合量が多く、実はその着色料に反応している人も多いようなのです。赤の発色の強いものほど酸化鉄の赤が必要となるので、荒れるのが気になる方は、淡い色もしくは色付きのリップグロスをおすすめします。ほんのり色がつく程度なら着色成分もうんと少なくてすみます。

 

口紅にしてもグロスにしても、界面活性剤がまったく入っていないものを探すのは本当に難しいのですが、バブー ボーテのリップにはそれが一切入っていません。ですから色が均一でなかったり、質感もザラザラのところとツルツルのところがあったり、繰り出したら戻らないといったデメリットもあります(笑)。けれど本当に何を唇につけても荒れてしまうという方におすすめです。

 

一般的なブランドの口紅には、神経毒になりうる成分も当たり前のように入っています。リップは口に入り、蓄積されるものでもあるので、できればナチュラルなものを選んでいただけるといいですね。

 

【おすすめリップ】

1. バブーボーテ プロテクティブカラーグロス 全3色

クリアグロスにほんのりカラーを加えた艶やかなリップグロス。

 

2. バブーボーテ エッセンシャルカラーリップ ペパーミントリップスティック 全4色

微かなミントの香りに癒しを誘う、界面活性剤不使用で唇に優しいリップ。

 

3.  アイ リップ ヴィヴェンテ 03 シュガーピンク

こちらも石油系界面活性剤フリー、鉱物油フリーのエシカル処方。

 

4.  ブレス ジ アース リップカラー 栗梅

ナチュラルハウスのPBは石油由来成分や合成保存料無添加。

 

5. ナチュラグラッセ  ルージュ モイスト 05

石油系界面活性剤やナノ粒子フリーのフレッシュなピンク。

 

6. ドクター ハウシュカ リップスティック 10 ダリア

ホホバ種子油配合で、カラーとともに潤いが持続。

 

7. ロゴナ リップスティック・ウッド デュオ 08ピンク

リップライナーとしても使えるダブルエンドのペンシルリップ。

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ファンデーションをまず変えてみて

 

Spring Step : ナチュラル&オーガニックメイクにチェンジするために、最初のステップとして何から始めたらよいでしょうか?

 

小松さん  : まず、ファンデーションを天然原料主体のものに変えてみてください。ナチュラルファンデーションを落とすには、同様にナチュラルな原料から作られたものが相性がいいので、必然的にクレンジングも変えることになります。落としすぎないケアで肌に負担をかけないこともとても大事。そうして少しずつナチュラル&オーガニックメイクにシフトしていくといいと思います。

 

Spring Step :  なるほど、いきなりすべてのメイクアイテムをオーガニックに変えるのは現実的ではないかもしれませんが、それならできそうですね! 読者の皆さんが製品を選ぶときに、わかりやすい基準はありますか?

 

小松さん : コスメがとっているオーガニック認証はすべて海外のものですし、日本の有機JASは食品のための認証なので、わかりやすいナチュラルコスメの基準がこれまでありませんでした。そこで、買う人にわかりやすいようにと私が始めたのが「リアルオーガニック・ナチュラル®️コスメ」の認定です。これは13の基準から成る指標で、主に自然の原料から作られ、オーガニック認証で定められるような、人と環境に配慮した製品であることを保証するものです。

詳しくはこちら。 

ナチュラルをうたうさまざまなブランドがある中で、本当に皆さんにおすすめできるものを選んでもらいやすくするためのマークなので、これも参考にしてみてください。

 

Spring Step : オーガニック認証もひとつの基準にはなりますが、よりユーザーにとってわかりやすく、売り場で手に取りやすいことは、とても大事ですね。このマークをつけたブランドがこれから増えていきそうですね!

 

 

PROFILE

小松 和子さん Kazuko Komatsu /ナチュラル コスメプロデューサー、ナチュラルコスメメイクアップアーティスト、ナチュラル ライフ&ビューティ アカデミー主宰、一般社団法人ナチュラルライフ&ビューティーアソシエーション代表理事。フリーのメイクアップアーティストからナチュラルコスメ専門のアーティスト&プロデューサーに転身。スクールやカウンセリングで個々のニーズに応じたメイク&スキンケアアドバイスを精力的に行いつつ、ブランドのコンサルティングや商品開発も手がける。雑誌を始めとしたメディアでナチュラルコスメの啓蒙にも努める。

公式サイト http://kazuko-komatsu.jp

ナチュラル ライフ&ビューティ アカデミー https://nl-bs.jp/

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