【ホリスティック美容のリーダーにききました】スキンケアのその先にあるものとは

Way of living Womens life Beauty Organic Lifestyle
2020.06.04

1

触れ方ひとつで体は良いホルモンを作り出す

Text : Spring Step / Photo : HAL KUZUYA

Spring Step :  スキンケアというと、基礎化粧品を顔につけるだけのルーティーンという風に捉えられがちですが、ホリスティック的なスキンケアというと、また全く違った意味合いがあるように感じます。ホリスティックビューティーのスペシャリストである岸さんは、ホリスティックな考えに基づいたスキンケアガイダンス「#泣けるスキンケア」を作られましたよね。まずは、岸さんの考えるホリスティックの世界観について、教えていただけますか?

 

岸さん :  みなさんは、私たちの周りにある酸素について考えたことはありますか? 私たちが呼吸できるのは、木々や珊瑚が酸素を作り出してくれているからです。そして、私たちが毎日口にしているフルーツ。食べてね、と言わんばかりに自ら身をささげてくれています。そうしたものを私たちは自然からいただいています。私たちが肌につけるコスメもそうですよね。私は自然からのいただきもので生かされている、私自身もまた自然の大いなる循環の一部であるとリアルに感じられるようになると、なんだか生きているだけで100点満点だなって思います。それがホリスティックの世界観。

 

今の時代は、何者かにならなくてはいけないと思うことが多いかもしれない。でもそんなことはどうでもよくて、自分がいかに一生懸命今の瞬間を感じながら生きるか、ということの方が価値があると思うのです。それは人とは比べられないし、一瞬、一瞬の奇跡を「ありがとう」と思いながら暮らすことができたら、無敵だと思うのです。

いくら稼いでいるとか、どんな家に住んでいるとか、何を持っているとかではなくて、自分自身が今あることに感謝する。それを知れたことが、ホリスティックの素晴らしさだと思います。

 

私たちの持つ細胞ひとつひとつは量子力学的にいうと、原子力発電所並みのエネルギーを持っていると言われています。想いや手や香りなどの五感を使ってケアをすることはまるでマジックのように効果的です。

 

Spring Step :  そうですね。私自身セラピストとして活動していますが、パリのお客様で「痩せて結婚したい」という目的で集中的にデトックスのサポートをしながら、毎週ボディマッサージをさせていただくといったことがありました。始めて3週目の時、体に触れた時にそれまでとは全く違う感覚がありました。それは、まるで細胞から音楽が聞こえてくるような、ウキウキとした感じで、「何かあったんですか?」と聞いたら、「実は出会いがあったんです」とおっしゃるのです。私はそこで、心の状態は、触れると細胞を通して伝わるというのを体感しました。

 

岸さん :  そこは、まさにホリスティックですね。私は何を「感じる」かが一番大切だと思うのです。感じたことは、生理活性物質を分泌させます。目の前に起こった出来事に対して、ウキウキするか、いやだな、と思うかによって、体内で起こる反応が違うんです。皮膚というのは、体の一番表面で「脳がむき出しになったもの」と例えられることも。だからこそ、皮膚で感じることが大切なのです。

 

Spring Step :  なるほど! そして、触れ方によっても全く違いますよね。表皮にはものすごくたくさんの感覚センサーがあって、触れ方一つでオキシトシンのようなハッピーホルモンが分泌されますよね。

 

岸さん :  その通りです。オキシトシンは、愛情ホルモン・絆ホルモンとも呼ばれ、愛したり愛されたりするときに分泌されるホルモンです。それによって、あらゆるものが連鎖的に反応します。オキシトシンがでれば、女性ホルモンのバランスもとれるのです。また自律神経のバランスも取ってくれます。

 

Spring Step :  確かに恋をしたときって全てがバラ色に見えます! 体調がよくて、肌ツヤもよくなる!

 

岸さん :  それが常に身の回りにあったらいいんですが、「王子様がこないかな?」と待っている訳にもいかないですよね。だから私はスキンケアをオキシトシンが出るようにする時間に変えられないかなと思ったんです。そして、そのオキシトシンがたっぷりと効率的に分泌されるようにするためには、心身をつないだり感性を開いたりする手順が必要なんです。だから、音声ガイダンスを作ることにしました。さらに、オキシトシンが出て自分自身との絆が生まれることで、最後にインナーチャイルド(内なる子供)と対面しセルフハグをすることができます。手順を踏むことでスキンケアを通じて自分の潜在意識に働きかけられるため、最後に自然と浄化の涙が出るのです。

 

Spring Step :  わたしは、実際に岸さんのガイダンスでのスキンケアをやってみて、自己肯定力が高まると思いました。私自身は昭和生まれで、自分はできないからもっとがんばらなくてはいけない、という社会の中で育ってきました。ですから、セルフハグは正直得意ではないと思います。自分に課すことの方がむしろ先立ってしまいがちです。自分の弱い部分から目を背けて、もっと強くならなくてはいけないと思ってひたすら頑張る、ということをしてきたと思います。

でもそこから自分が成長して、自分を愛し、人間として成熟するためには、自分が蓋をしてきた弱い部分と向き合って受け入れるステップが必須ではないかと思うのです。

 

岸さん :  自分自身を肯定したり、愛したりすることって日本人は不得意だと思います。だから、自分を愛しましょう、と言ってもちょっとしっくりこなかったり、照れ臭っかたりすると思うんです。だから、ガイダンスの中で私は自分の顔の“パーツ”に対して「ありがとう」を言う、という表現法をとりました。毎日使っている自分の部位に対してなら「ありがとう」と言えると思うのです。そうして一つ一つの部位に対して「ありがとう」が言えたら、自分自身に対して「ありがとう」って言えるようになると思います。五感を使って段階を経て深めていくのです。顔は五感のパーツが集まっているところなので、顔をスキンケアしながら感謝を伝えるのは効果的です。またリフレクソロジーの考えでも、全身の反射区が顔にありますから、顔をくまなく触ると全身のケアにもなります。そして最後にインナーチャイルド(内なる子供)と繋がることで潜在意識も癒されます。

 

実際に手にアトピーがある人が自分自身の手に「ありがとう」と言いいながらこのガイダンスでスキンケアを行ったところ、症状が自然に改善しはじめたそうです。実際、翌朝の肌状態は1回で劇的に違います。

 

Spring Step :  自分のあるがままを受け入れるということなんですね。

 

岸さん :  私たちは体の修復のスイッチは自分で持っています。だから、心が全てだと言えると私は思っています。自分で全てを決めているのです。そこを本当に理解すると、スキンケアだけだけではなく、生き方さえも、自分で納得して決められるようになる。もっと主体的な生き方ができるようになります。このガイダンス自体はスキンケアなんですが、自分の自己肯定感を高め、主体性のある生き方につながっていけるのではないかと思います。

 

Spring Step :  自分の体は自分でしか責任が取れない。それを育むのがセルフケアだと思います。セラピストとしていうのはなんですが、誰かのお手伝いはできるけれど、本人の意識が何よりも大切ではないかと思っています。

自分の不調は誰かに治療してもらうと思っているうちは、体は変えられないのですが、自分で変えると思った瞬間に、変わっていきますよね。

 

岸さん :  その通りです。私自身病気だったとき、一生喘息の薬を手放せないであろう、子供は産めないかもしれない、と言われました。西洋医学的にはそういう診断だったのです。でも自分で治すと決めて、心と体と向き合ったのです。

その結果、今日々の生活には薬いらずですし、おかげさまで子供も一人授かりました。それは自分が決めて、マインドセットをして、イメージを作っていった結果だと思います。

 

Spring Step :  岸さんが、死んでもいいと思っていたどん底時期から、「治す」という前向きな気持ちにリセットされたことには何かきっかけがあったのですか?

 

岸さん :  そのタイミングに結婚したことがあるかもしれません。子供が欲しいと思って婦人科の検査に行ったら病気がわかって、これは自分が折れている場合ではない! と思ったのです。愛の力は偉大です。笑

2

香りや言葉の波動がもたらす生理的作用

 

Spring Step :  2006年の頃ってセルフケアを伝える人もいないし、自分で自分を触れる機会も少なかったと思います。お風呂で体を洗う時もスポンジを使う人が多かったと思うんです。

 

岸さん :  そうですね。でも自分の体は自分で触れないとオキシトシンやセロトニンのような生理活性物質がちゃんと出ないですよね。しかも触り方、オイルなどの一緒に使うもの、香り、呼吸、全部含めて影響を与えます。だからこそ私はオーガニックなものであればあるほど、伝わると思うのです。芳香成分も生理活性物質ですよね。本物を使うということが本当に大切だと思います。

 

Spring Step :  植物の力の素晴らしさというのは、「複合的であること」だと思います。薬には、植物の成分の一部を抽出して使われていることが多いですが、オーガニックな製法で、限りなく植物に親切に、その全体性を生かして抽出することで植物の「複合性」を取り入れることができます。精油でいうと、リラックスもするけどリフレッシュもするといったように、効果の複合性です。

 

岸さん : まさにホリスティックだからこそ意味がある。そういう意味では、SHIGETAのオイルや香りは、植物のパワーそのものが心身にダイレクトに届きますね。それは、本当にヒーリングの助けになっていると感じています。

まるでお花畑に放り込まれたかのようなフレッシュさであったり、広がりであったり、心に訴えかける本物感があります。心が喜んでいるのを感じますよね。

私は、心が全てと常に言っていますが、その心を開かせるものというのが、香りであり、音であり、イメージングであったりします。現代は、自分にさえ心を開いていない人が多く、それをふわっと開かせるものが植物の力だったりするんですよね。

 

Spring Step :  やはり、目には見えないものの方が心に響くのでしょうか?

 

岸さん :  そうなんです。これは波動のなせる技です。

 

Spring Step :  では、言葉や、絵、香りなどが持つ波動が心に響くということなんですか?

 

岸さん : 全ての物質は、固有の波動を持っていますし、香りの粒子もしかりです。そして音楽や色(光)、意識や脳波などは波動そのものですね。また、波動は振幅が小さいものであればあるほど深く入っていくのです。

生命体の細胞ひとつひとつも揺れているし、生きているものは常にスピンを描いて、そこに生命を保たせています。私たち自身もずっと振動しているものなんです。

植物も生命体ですからもちろん振動しています。アロマテラピーは、その生命体と生命体同士のコミュニケーションということになります。だから、単離したものや人工培養した成分というものに生きている心は響きにくいのかもしれません。

 

Spring Step :  そうなんですね! わたしの経験上、体の緊張感が取れて、リラックスして緩むと体の機能が高まるように感じます。

 

岸さん :  はい。その通りです。私たちが裸足になって土を踏みしめたり、自然とつながることだけでも自然治癒力が格段に上がるんですよ。

私たちは全ての力をすでに持っていて、全て自分で決めています。足りないものは何一つないのです。私たちが本来持っている自然治癒力をブロックしないように、自然に触れることや、笑たいときに笑うことや、何をしたいか自分に聞いてみて、本来の持っている機能に耳を傾けることで十分なのです。

これには、自分を信じる力を高めることが大切。

 

Spring Step :  やはり、自分を受け入れることが自己治癒力を高めるためのスタートラインなのですね。

 

岸さん :  はい。私たちは酸素も食物も太陽や微生物や自然環境から与えてもらっています。それは、愛されていることだとも言えませんか?それだけの価値があるから生かされているのです。

NPO法人日本ホリスティックビューティ協会(HBA)では、寄附講座「Discover Myself〜Body編〜」の中で私たちが祝福された命であることを、実感いただけるようにワークブックでお伝えしています。無料ダウンロードなので是非お試しいただければと思います。(ダウンロードページへ

生きているだけで百点満点なのだと知ると、他にそんなに必要のないものはないと感じてきます。あとは、自分がいただいた愛をどうやってまわりの人たちと共有できるか、次の世代にどう伝えていくのか。そういうことにつながると思います。

まずは自分がすでに満たされているということに気づくことが出発地点です。そうすれば、何かを持っていないことにも焦らないし、気持ちも楽になります。

私はホリスティックに出会えて、こんなに大切なことに気づかせてもらえて本当に良かったと思っています。

 

Spring Step :  一つ一つのパーツに意識をして感謝をしながらスキンケアを行うと、体が「やっと私のことに気づいてくれた!」って喜んで反応するような気がします。

 

岸さん :  自分自身が自分自身を受け入れて「OK」を出すことができる。そうすることで、体の全ての細胞が活性化するんです。

 

Spring Step :  美しい肌のために、スキンケアのテクニックやルーティーンが大切だと思いがちですが、実は、心に近づくことが一番の近道なんですね。

 

 

このインタビューは、5月13日に岸紅子さんと編集長のCHICO SHIGETAがインスタライブで行なったトークを記事にしたものです。

記事内にあるワークブック「Discover Myself〜Body編〜」はHBAのホームページからどなたでも無料ダウンロード可能です。また、スキンケアガイダンス、トーク動画についてはHBAの賛助(ドネーション)会員専用ページでご覧いただくことができます。HBAホームページ:https://hba-member.info

 

岸紅子さんの過去記事

【ホリスティック美容のリーダーにききました】ホリスティックビューティーから私たちが学べることは?


PROFILE

岸 紅子さん Beniko Kishi / ホリスティック美容家、NPO法人日本ホリスティックビューティ協会代表理事(HBA)、環境省「つなげよう、支えよう森里川海」アンバサダー

 

美容家としていち早くホリスティックビューティに着目し、NPO法人日本ホリスティックビューティ協会を設立。ホリスティックビューティ検定やさまざまなセミナーを通じ、免疫力や自然治癒力の高めるためのセルフケアメソッドを発信。また菌活や腸活や温活なども提唱し、多くのメディアで活躍。

Spring Step News Letter
のご登録