【Photo Essay / Lights & Shadows】初夏の風を感じるように

Photo & Essai
2021.06.24

Photographer / HAL KUZUYA

梅雨の雨音に耳を傾けるように

今という時代の足音に耳を傾ける

 

初夏の風を感じるように

今という時代の風を感じる

 

時にそれは心地の良いことばかりではないかもしれない

それでも、感じる事をやめずにいたいと思う

 

時折やってくる雷雨は激しさを増し

 

私たちはこの先どうやってこの時代を駆け抜けてゆけばいいのかと

息切れしてしまうけれど

 

屋根の下に駆け込み、ただ雨音だけを聞いていると

愉快な気持ちにすらなってくる

時には雨宿りする緩やかさを持つのもいいのかもしれないと

そんなことを思った

 

夏の日差しは年々強さを増し

大空高く輝く太陽は、眩しすぎて見ることができないけれど

太陽を反射する、木陰の湖面はこんなにもキラキラと穏やかだ

 

空を駆ける雲の形に想像力を膨らませ

湖面に落ちる雨粒に目線を向け

草木を濡らす雨音に心をかよわせる

 

何を美しいと思うのか

何を大切と思うのか

いつ自分の心が動かされるのか

 

ただ歩みを続けているだけでは気がつかない

そこで立ち止まり腰を下ろし景色を眺める時間が必要なのだ

そして改めて大切なものに気がつく

 

日常の中に足を止めて景色や光に目を向ける瞬間が必要なように

人生という時間軸の中にも、きっとそういう期間が必要なのだと思う

 

けれど、立ち止まっている自分に焦りを感じてしまうのはなぜだろう

怠けているわけでも、後ろを向いているわけでもない

ちょっと立ち止まって考えているだけなのに

 

多すぎる情報と、早すぎる人の流れ、渦のように見えてくる

流れているもの、渦巻いているもの、逆流しているような感覚のもの

それは物でもなんでもない、ただの、けれど圧倒的な気配だ

 

自分を保つことのどんなに難しいことか

立ち止まることは悪いことではない

腰を下ろして、見えてくる景色があると信じたい

 

雨宿りをしている自分になんだか笑ってしまうように

清々しい気持ちになれたなら

 

きっと日々も人生も 穏やかで豊かであろう

 

PROFILE

HAL KUZUYA  はる くずや / Photographer.Cinematographer

学生時代を海外で過ごし、写真の魅力に出会う

studioFobos/TISCH氏のアシスタントを経て独立

フリーランスのPhotographerとして、広告、ポートレイト、ファッション、など広い分野で活躍。出産を機に、東京と京都のデュアルライフへ生活のスタイルを変えながら、育児と仕事、生活の自分らしいバランスを探している。

東京では広告、ポートレイト、ファッション。地方での伝統工芸や地域のことに関わる仕事をするなど幅広く活動をすることで、生き方や仕事に柔軟さと深みを増してきている。

プライベートでは、言葉と写真を通し、女性たちの心に、ふと届く作品づくりに取り組んでいる。

http://halkuzuya.com

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