いつもポジティブでいなくてはならないという幻想

Way of living Women's life Beauty Lifestyle
2022.05.19

Holistic beauty consultant / CHICO SHIGETA

私がいただく質問の中に「いつもポジティブでいるためには、どうしたらよいでしょうか?」と聞かれることが、以前からかなり頻繁にあります。コロナ禍の中盤くらいから、かなりの頻度でメディアの方からも、SHIGETAのユーザーさんやInstagramのフォロワーさんからも聞かれるので、社会的な状況からも、今落ち込みやすい人が多い状況を反映しているのだろうなと、臨場感をもって感じています。

また「いつもポジティブな心をキープしているか」とか、「どうやってネガティブな心から立ち直っているか」という質問の裏側にあるの心は、「常にポジティブでいなくてはならない」という共通認識事項が見えてきます。


「常にポジティブでいなくてはならない」の裏を返すと、多くの人の心の中に「ネガティブでいることは良くない」という思いがあるからです。

そして、多くの方の話を聞いていて陥りやすいのは、「ネガティブは良くないからポジティブでいることに努める。」という思考で、ネガティブなことを「悪いこと」というマイナスなカテゴリーに初めから入れてしまうことです。

確かに、ポジティブでいられることに越したことはありません。しかし、ネガティブな気持ちがあるからこそ、ポジティブな気持ちがあることも忘れてはなりません。私たちのライフはいつも陰影に満ちています。


さて、ネガティブな心に満ちた自分を見た時どうしたら良いでしょうか?

そんな時は「いけない、いけない、ポジティブな思考に転換しなくては!」とネガティブな気持ちに蓋をして、いきなりポジティブにジャンプしがちです。これがネガティブな気持ちのスパイラルに陥る始まりです。

ネガティブな心には、そうなった理由が必ずあります。ですからその理由に蓋をして前に進むことはとても難しいのです。

後ろ向きな自分の気持ちが存在していた時には、まずその気持ちがあるということを「認知」すること。そして次に、その気持ちを十分に体感すること。それはハグをしてあげるような気持ちかもしれませんし、泣くことかもしれません。そして、自分のネガティブな心を認めて、「それは辛かったよね」、「理解しあいたかったよね。」、「認められたかったよね」などなど、気持ちと自分が望んでいたことをしっかりと受け止めてあげるというステップが必要です。

このステップを踏まずに、ネガティブな気持ちをまるで臭いものに蓋をして見なかったことに、まるでなかったことのようにしてポジティブに進もうということは、もしもできたとしても表面的な効果しか得られません。だからこそまた繰り返してしまうのです。

わざわざネガティブな気持ちに向き合う、なんて好んでやりたいことではないかもしれません。でも自分の心に耳をしっかり傾けてあげることで、その思考や心に終止符を打って、次のページを捲ることができます。


いつも「良い自分」でなくてもいいのです。

いつも「良い自分」ではないことが実は当たり前なのです。


よくない自分をどうやってケアしてあげるか。それは、傷ついた友人のサポートをすることに似ているのかもしれません。

よく女性は月だと例えられますが、同じく男性は太陽に例えられます。自然療法士のジョアンナ デルミ先生から、太陽の軌道はまっすぐで、太陽に例えられる男性は直線的だけれども、月に例えられる女性は、毎月軌道もバラバラで来月はどこに満月が出るかは予測がつかない。つまり、月の軌道も女性の感情やムードのゆらぎと同じなのだとおっしゃっていました。

「女性はゆらぐもの」ということを大前提にするだけで、気持ちがラクになりませんか?

ゆらがない男性が作った社会の仕組みの中では、確かにゆらぐものがそぐわないと思われがちです。もちろんプロフェッショナルに業務をこなしていく中で、安定した自分を整えていることは大切ですが、「常に同じであること」が難しいと感じるのは、普通だということです。


常にポジティブであるべき

ネガティブでいるべきではない


この思考そのものが、自分にプレッシャーをかけます。これが継続することで、病気になってしまうこともあります。


It’s OK to not to be OK. 

良くない時があって良いのです。


良くない私を見つけた時には、ぎゅっとハグしてあげましょう。

 

PROFILE

CHICO SHIGETA / SHIGETA主宰、Spring Step 編集長 


ホリスティックビューティーコンサルタント
美しい肌と体を育むためには心身のバランスこそが不可欠と考え、長年フランスおよび日本にてビューティーメソッドを探求。その経験と実績をもとにバイタリティー・コーチング®を考案。
現在は、パリのセレブリティやアーティストのためのパーソナルコーチとして活動するほか、大手化粧品会社や美容機器会社のコンサルティング及びブランドスポークスマンとしても活躍中。


著書

Le programme vitalité (Marabout) 

Mes cures de jus & smoothies (Marabout) 

パリが恋した100%デトックス 

パリで一番予約の取れないセラピストが教える美容バイブル(マイナビ)

『「リセットジュース」を始めよう~パリ美人のダイエット』(講談社刊)

 

www.shigeta.fr

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