【ドルフィンスイムのパイオニアに聞きました】イルカのように軽やかに生きるため、できることは何ですか?

Way of living Women's life Womens life Lifestyle Ecology Special Interview
2022.09.01

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プレイフルで愛情深いイルカたちの暮らし

 PHOTO : Yurika Nozaki

Spring Step:野崎さんはドルフィンスイムを日本に広めたパイオニア的存在です。本日はまず、イルカの持つ魅力やヒーリング効果について教えていただけますか。

 

野崎さん:私の暮らすハワイ島では、人と野生のイルカが泳ぐことを禁止する条例が昨年(2021年)10月28日に施行されました。なので、今日はそういったバックグラウンドも踏まえてお話しますね。

 

Spring Step:野生のイルカと泳ぎたい!と思ってハワイ島に行っても、もう泳ぐことができないんですね。

 

野崎さん:そう。実はアメリカ本土では何十年も前から禁止されていて、唯一オアフ島とハワイ島だけがドルフィンスイムのボートビジネスが認められていました。現在はそれもできません。ボートで近づいてもいけないし、イルカの姿が見えたら例えスイマーであってもすぐに止まらなくてはならないというルール。すごく厳しいんです。

 

Spring Step:それはドルフィンスイムを楽しんできた人たちにとっては大きな出来事ですね。

 

野崎さん:ドルフィンスイムがしたくてこの島に越して来た人もたくさんいますからね。条例施行前のカウントダウンの時は、色々なところから駆け込みの人も来ましたし、毎日賑やかでしたよ。10月28日は、夜7時くらいまでイルカがいてくれて、みんなでお別れすることができた感じでしたね。

 

Spring Step:よく会うイルカに名前をつけたりしていたんですか?

 

野崎さん:名前はつけていなかったけど、しょっちゅう見かけるイルカちゃんたちの群れは把握していましたよ。コナの沿岸部は入江になっていて、イルカたちは朝方に満腹な状態で遊びに来るんです。そして午後になると、沖合に戻る。彼らは今でも変わらず生活しているので、サップなどで遊んでいるとすぐ真下をスーッと通ったり、ゆたゆたと泳いでいくのを見かけることはあります。そういう自然な形で、運が良ければ今でも会えるチャンスはある。けれど、お客さんをボートでイルカの群れまでお連れするということはできなくなってしまった。時代が変わってしまったんですね。

 

Spring Step:誰がイルカに近づこうとしているかによりますよね。本当にイルカを愛している人は、リスペクトフルな環境で会おうと努力すると思うんです。なのに、十把一絡げにダメって言われると……。ライセンスがいるとか、そういうのならまだ分かるんですけど。

 

野崎さん: 20年以上前からイルカと泳ぐのを禁止するよっていう警告は出されていて、それがコロナの時期に合わせるかのようにシャットダウンになりました。過去には、ドルフィンスイムビジネスのライセンスがバンバン出されていた時期もあるんです。ですが、あまりにも増えすぎてしまったので、次は規制して罰金を取る動きへと変わっていきました。私みたいな個人スイマーはイルカを追いかけようと思ったって追いつけないし、彼らが好奇心を持って自分から寄って来てくれていただけなので、こちらから危害を加えるということはありません。だけど今回の条例では、ボートもスイマーも十把一絡げに近づいてはいけないという風になってしまった。イルカは、人間が理解できないレベルの知的な生命体なんです。そういう種と水中で異種間交流できるっていうのは、私たち人類にとって言わば未知との遭遇みたいな体験。私も初めて海中でイルカに会った時はびっくりしました。プレイフルで愛情に溢れていて、人間と同じように感情も知性もある。喜びにあふれた生活を送っているのを水中で見て、ものすごくインスパイアされたんです。いろいろな意識が変わるきかっけにもなったので、そういう機会が奪われちゃったっていうのがすごく残念。

 

Spring Step:知性が高いとは、例えばどんなところで感じられるのでしょうか?

 

野崎さん:私たち人間は右脳と左脳が分かれていますが、イルカは一つの統合された脳を持っていると言われています。寝る時はいわゆる瞑想状態で、私たちみたいに意識がなくなるということはないんです。群れで助け合って生活をしているので、個人でありながらグループの意識を持っていて、すごく仲間思い。赤ちゃんが生まれると、お母さん以外のメスもおばちゃん役みたいにお世話を焼いたりして、みんなで育てるんです。イルカたちはものすごく愛に溢れていて、攻撃性がなく忍耐強い。彼らの生活は、愛と喜びに溢れていて、躍動感と生命力があります。人間は自分たちが霊長類の長と思って生きているけど、もしかしてイルカたちの方が賢いのでは?みたいなね。私たちはまだまだそんな域まで達していないですから。

 

Spring Step:顔つきからしてすごく可愛いし、声も「あはははっ」て笑っているみたいですよね。

 

野崎さん:美しいフォルムでね、しなやかな振る舞いで。彼らは目で見るだけでなく、メロン体から超音波も出すんですよ。超音波が跳ね返ってくる角度やスピードで、周りにどんなものがあるのか認識する能力を持っているんです。それから、目で見てなくても尾びれや背びれで葉っぱをピュッと掴めたりもする。つまり、エネルギーフィールドというのかな、自分の周りをすっかり認識できているんです。

 

Spring Step:だからみんなで同じ動きができるんですね。

 

野崎さん:テレパシックですよね。

 

Spring Step:あのシンクロニシティはやはり、タイミングだけじゃなくて、全身の感覚で周りにある物体を認識しているということなのでしょうか。

 

野崎さん:そうそう。目で見なくても、感覚でちゃんと捉えている。それに、メロン体からの超音波はまるでX線のように私たちの体の中をスキャンニングするんです。どこに異物があるかもわかる。そういう見透かす能力があるイルカが一緒に泳いでくれると、“受け入れられた”という感覚に浸れます。喜びと安心感に包まれるんです。

 

Spring Step:まさにドルフィンヒーリングですね。以前、自閉症の子供たちの治療としてイルカとのふれあいが導入されていたという話を聞いたことがあります。イルカのどんなところが治療に向いていたのでしょうか?

 

野崎さん:イルカからの超音波が体に伝わると、私たちのエネルギーの出入り口=チャクラが活性化します。それでエナジャイズされるというのがひとつ。それからイルカはセラピストの性質も持っていて、無条件の愛で根気強く相手に寄り添うことができるので、彼らの愛の波動が癒し効果をもたらしたという側面もあると思います。なかなか心を開けなかった自閉症の子供が、イルカだけには心を開いたというデータも残っています。水中での運動効果ももちろんあると思いますけどね。

 

Spring Step:究極の波動療法なわけですね!野崎さんがドルフィンスイムをされるようになったきっかけは、何かあるのでしょうか?

 

野崎さん:私は東京で生まれ育ち、広告代理店に就職し10年間働いていました。当時はいつも疲れやすくて、すごく窮屈な感じがしていましたね。体調も優れず行き詰まっていて、これが本当に自分らしい生き方なのかな?という疑問を抱いていました。そんなとき、“自分自身になる”というタイトルに惹かれ、サンフランシスコで開催されたとあるセミナーに参加したんです。そしてそこで、「人は、イルカと泳ぐと本を10冊読んだりセミナーに何回出るよりも、変われるんだよ」という話を聞きました。その話をしてくれた人の目がキラキラ輝いていて、トロリンって、とろけるような目だった。その目を見て、これは真実に違いない!と思ったんです。そこで長年働いた会社をやめ、退職金を持ってハワイ島へ向かいました。

 

Spring Step:素晴しい行動力!

 

野崎さん:ハワイ島で知り合ったローカルたちがイルカと楽しそうに泳いでいる姿を見て、こんな世界があったのかと衝撃を受けました。始めてイルカと泳いだときは、身体中の血液がぐるんぐるん巡っているのがわかって、興奮状態。イルカはテレパシーが伝わるらしいって聞いていたから、試しに“待って!”と伝えてみると、本当に止まってくれて、“あれ!今のは何?”って。心で語りかけるとこちら側に来てくれたりして、思ったことが通じているなと感じました。ものすごく楽しくて、気が付いたら朝の6時から11時まで、5時間も海に入っていた。さらに、体が締まってお腹の中の老廃物や頭の中の考え事もスカーッとクリアになり、“爽快!”って感じでスッキリ。これはすごい!と思いました。その日の夜、一緒に泳いだローカルの家で、瞑想会が開かれたんです。その時に、「Yurikaはイルカと泳いで何を感じましたか?」と聞かれ、色々と思い出していたら、涙が溢れてきた。イルカの“受け入れてくれる感覚”が圧倒的だったんです。あぁ、私にはこの感覚が必要だったんだって気付かされて、そこからすっかりハマってしまいました。

 

Spring Step:2週間の予定で行かれて、いったん日本に戻られたんですか?

 

野崎さん:はい。日本に戻って友達に「すっごく楽しかったよ!」って話をしたら、「話を聞きたい!」っていう人が3人集まって。次第に10人、20人、70人……みたいな感じで、どんどん人が増えていきました。多くの人が“野生のイルカと泳ぎたい”と思っていた時代だったんです。スピリチュアルやニューエイジという言葉が流行っていて、自分を変えたいという人が多かった。変容のエレルギーとイルカがマッチングしたとも言えますね。当時は、マテリアルからスピリチュアルに振れた時代だったとも思います。面白い本や文献もいっぱいありました。イルカは、そんな時代のひとつのシンボルだったのではないでしょうか。

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本当の自分らしさを開花させる

Spring Step:野崎さんは現在、女性性の活性化をテーマとしたセミナーなども開催されていますよね。

 

野崎さん:野生のイルカと泳ぐことは、ものすごくオーセンティックな体験。自然の中で無邪気な子供のようにイルカと遊ぶことで本当の自分を思い出し、自分が心から望んでいることに向かっていけるようになるんです。これまでに多くの女性がイルカと泳ぎたいと言ってハワイ島に集まってくれて、本来のその人らしさが花開いていく過程や輝く瞬間をたくさん見せてもらったなと思っています。その経験から、その人がより本質に繋がっていくことをサポートことこそが、私のライフワークだと感じたんです。誰かの変容に関わるのが、すごく好きなんですね。女性性を開花させるというのは、何もセクシーになるとかそういうことではなくて、女性である自分にもっと居心地良くなるとか、女性の体を持つ自分にくつろぐとか、そういうイメージです。自分を受け入れること、そしてそれを表現していくこと。セミナーでは体を動かすプラクティスなども行いますが、少し意識するだけで立ち振る舞いが変わって自信が持てるようになり、仕事や人間関係にも、いい変化が現れます。

 

Spring Step:女性であることに居心地のよさを感じていない方が多いと感じられますか?

 

野崎さん:仕事ではサクセスしているけれど何か物足りない、と感じている人が意外と多いと思います。本当はLOVE LIFEと仕事、両方バランスよく自分の中にあるといいのですが、過去に女性で生きていくことに対するジャッジや傷ついた体験があるとそれがネックになり諦めてしまう。それでエネルギーを全て仕事に注いでしまって、具合が悪くなっちゃったりね。満たされていない思いを抱えている人は多いんです。髪も長くてお化粧もして、見た目はすごく美しい、だけどエネルギーが男性的だったり、お母さんや妻、お嫁さんなど“役割”を意識しすぎて、本来の自分が分からなくなってしまう人もいます。

 

Spring Step:母や妻など役割があったとしても、それが自分に繋がっていないと辛いですよね。自分と切り離して別の役割を演じていると、苦しくなると思います。どの役割をするにしても、自分の延長線上にあるかどうかという点はすごく大事ですよね。

 

野崎さん:私自身は男性になりたいと思ったことはないけど、以前は自分の中のバランスが中性的な感じでした。性差があるとそれが邪魔というか、ない方が楽みたいな時期もありました。

 

Spring Step:私もボディケアをクライアントに行う際、性があると邪魔になると感じていました。男性のお客様もいるので、敢えて性を消していましたね。

 

野崎さん:中性は英語ではニュートラルですけど、ハワイは“ミドル”って呼ばれる人たちがいるんですよ。要するに男の体を持っているけれど中身は女、またはその逆ですね。同性のパートナーを持つ人や、パートーナーの性差は問わない人など様々ですが、共通しているのはそこにアロハの和とセクシャリティがしっかりのっていること。すごく愛情深いんです。

 

Spring Step:とても素敵ですね!

 

野崎さん:彼らは第2チャクラと第4チャクラが活性化しているから、愛に触れる体験をたくさんするわけです。ニュートラル(中性)になってしまうと、そこからは縁遠くなることもあるじゃないですか。仕事ばかりしていると、特に女性は中性的になりがちです。女性性の資質を出すことを自分に許可したり、楽しむことができれば、愛に触れるチャンスがもっと増えるし、家族など周りの人もその恩恵を受け取ることができると思います。

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自分の気持ちに素直に、心地よく生きる

Spring Step:最後に、Spring Stepの読者にメッセージをお願いします!

野崎さん:いくつになっても、自分の気持ちに素直に生きることを大切にしてほしいですね。歳を重ねると、人間って頑固になるんです。スタイルができて固まってしまうから。でも、自分の気持ちに正直になってそれを素直に表現して生きていけば、今よりもっと心地よく過ごせると思います。

 

Spring Step:自分のスタイルに固執してリピートするよりも、過去の自分に捉われずに、感じるままに行動してみるということでしょうか。

 

野崎さん:新しいことにチャレンジするといいですね。大きなことじゃなくてもいいんです。宇宙はたくさんのギフトをくれるけれど、私たちのマインドが「これじゃない、あれじゃない」などと言って、跳ね返しているような気もします。だから、宇宙の与えてくれるギフトをそのまま素直に受け取ってみる。ジャッジしないで食べてみる、とか。そういう小さなことが、大切だなって思います。

 

Spring Step:自分で自分をジャッジしがちですよね。

 

野崎さん:ノージャッジメントで生きられたら、悩み事はずいぶん減りますよね。私たちのテーマはもしかすると、“ジャッジしないで受け取る”とか、“好奇心を持ってやってみる”ということかもしれませんね。

 

Spring Step:年齢を重ねるほどチャレンジが面倒臭くなったり、臆病になりがちですよね。でも新しいことは自分の体にも、人生にもいい風が入ってくると思います。ライフの新陳代謝がされて、先に進んでいける気がするんです。

 

野崎さん:基本的なことなんだけど、自分をセルフケアをすること、体をしなやかに保つこともすごく大切。自分をいい状態で楽しむということですね。

 

Spring Step:ドルフィンスイムもそうですが、まず健康じゃないと泳げないじゃないですか。泳ぐと体が引き締まるし、食べる物も変わる。体を動かすことで、全てがいい循環になるなと感じました。

 

野崎さん:確かに、泳いでいる人は若いですね!好きなことをしているからかもしれません。私はサーフィンもするけど、年齢なりに楽しめていますよ。そうやって、自分を楽しませることを取り入れていくことが大事。そこで大きく差がつくと思うんです。歳とともに色々なことが下降線になると思い込んでいる人がいるけれど、上昇することもできると思うんですよね。なので、日々の積み重ねを大切にしてほしいです。

 

 

PROFILE

野崎 友璃香/作家・ドルフィンスイマー

作家(代表作”イルカと逢って聞いたこと”他多数)日本にドルフィンスイムを紹介した第一人者。

2000年からハワイ島に移住し、最近では体と魂を浄化する”ハワイアンデトックス”女性性開花ライフコーチングを行う。デトックスセラピスト、エネルギーヒーラー、ハワイ島リトリート主宰。

 

公式サイト
https://www.yurikanozaki.com/

公式ブログ
https://ameblo.jp/yurikarainbowdolphin
Instagram

@yurikaocean

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