女の子が今とこれからをハッピーに生きるために、知っておいてほしい5つのこと〜その1 軍地彩弓
Editor/Fashion Creative Director 軍地彩弓

Photo/Nahoko Morimoto
この原稿を書くとき、目の前に誰がいるかわからずに書いています。
20代のこれから就職をする女の子かもしれません。10代の学校でいじめにアッている女の子かもしれません。または、30代で仕事と結婚、育児のバランスで悩んでいる人、40代半ばでちょっと人生に疲れている人かもしれません。
年齢を問わず、私たちは今「変化」を感じていると思います。そんなあなたに、ちょっとだけでも支えになれることをお伝えできればいいなと思って、この文章を書いています。
この文中で「あなた」と呼びかけているのは、年齢も、立場も、まったく問わない、一人の女性(すべてのジェンダーを超えて、広く“女性”として生きている人)への言葉です。
今世界中で話題になっている「#metoo」運動についてはご存知ですよね? ハリウッドから端を発し、今では日本でも「#metoo」について語る場面が増えてきました。なぜ今こんなにセクハラ告発が続いているのか? 逆に言えば、なぜ今までセクハラ問題がここまで公に語られることがなかったのか?と疑問に思うことでしょう。日本はとても自由な国です。いろんな海外の国々を見てきても、安全で住みやすい国だと思います。アメリカのように銃社会でもなく、中東のように紛争地域でもなく、ヨーロッパのようにどこかでテロが起きくるような恐怖を味わうこともありません。世界にはまだまだ貧困地域も多く、日本に生まれた私たちはなんと平和なことでしょう。でも、その平和な中で安心しきってはいないでしょうか?
セクハラ問題も私たちの近くで日々起きていることです。今までだったら見逃していた窮屈さ。どこかで諦めていたこと。「女の子だからやはり結婚しないと幸せになれないよ」とか「モテるためには、おとなしくて可愛くないとだめ」とか「仕事ばっかりしていると結婚できないよ」とか。周りから言われているちょっとした言葉が、私達の生き方を狭くしているのかもしれません。
世界は広くて自由です。誰かが決めたレールに乗らないこと、自分自身の人生を歩むこと。それがやはり一番幸せなんじゃないかなって、思うんです。
Metoo運動で始まった、窮屈さをちょっとずつ変える勇気。
そういうことが今変化している時期なのかもしれません。
今回この連載では以下の5回に渡って「女の子が今とこれからをハッピーに生きるために、知っておいてほしい5つのこと」をお伝えしていきたいと思います。
- 年齢じゃない、自分が生き方を決める
- 思っていることはちゃんと言う
- 何が正しいか、いろんな方向から考える
- 愛があれば愛で返ってくる
- ミッションがあるだけで人生は百倍楽しくなる
変わる時代に、女子が知っておくべきこと。知っていることであなたの毎日がちょっとずつハッピーになっていけたら幸いです。
1、年齢じゃない、自分が生き方を決める
ある化粧品会社の調査で最近の女性たちは「30歳を超えることにとても不安を感じている人が増えている」、という結果がありました。不安な20代がいる一方で、実際私の周りでは年齢を感じることなく仕事をしている女性が多いように感じています。例えば。女優の夏木マリさんは60歳を超えても、今でも髪を刈り上げ、お芝居の演出をしたり、女優以外でもライブをしたりとにかく年齢を超えた活動を続けています。その彼女に聞くと「年齢なんてただの数字」と言うのです。歳を重ねた人だからこそ言える言葉なのかもしれません。彼女がすごいなと思うのは「留まらない」ということです。常に新しいものにワクワクしていること、新しいファッションに挑戦したり、新しい髪型を試したり、常に今と違うことにウキウキしている。このことがマリさんの原動力なのだと思うのです。そんなかっこいい先輩を見ていると、年齢よりも大切なのは「どう毎日を楽しむか」なのだと思うのです。
若くても、疲れている人はたくさんいます。そういう人は逆に「年齢」でどう生きるべきか考えすぎているようにも思えるのです。
時間は人によって様々です。だから他人からの基準にまどわされなくていいんです。30までに結婚しなきゃ、とか何歳までに自立してなくては、など「こうならなくては」という思いはどこからきているのか、をまず考えましょう。その考え方は親だったり、社会だったり、世間体だったり、他人の基準ではありませんか?
まずは「自分がしたいこと」を考えましょう。そのためには時に回り道になることもあると思います。または、人よりも先回りすることもあるかもしれません。したいことを積み上げていけば、心は衰えないのです。もちろん身体的加齢はあります。だけど、人の基準に合わせて無理に「若く」繕えば、それは痛々しい姿になるんです。
シワがあっても、シミがあっても、笑って毎日を過ごしている人は美しいのです。
つまり、やりたいことを優先する人生を歩みましょう。だれかの基準の年齢でなく、自分基準の年齢で生きること。そこからが第一歩なのです。
PROFILE
その傍ら講談社の『Checkmate』でライターのキャリアを
卒業と同時に講談社の『ViVi』編集部で、フリーライターとし
その後、雑誌『GLAMOROUS』の立ち上げに尽力する。
2008年には、現コンデナスト・ジャパンに入社。クリエイティ
2014年には、自身の会社である、株式会社gumi-gumi
現在は、雑誌『Numéro TOKYO』のエディトリアルディレクターから、ドラマ「ファー
プロフィール写真栗原洋平©