【マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤックが語る】女性の幸せはパーフェクトでいることではない。

Lifestyle Ecology Special Interview
2018.11.22

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自分のために、少しでも時間を作ること

PHOTO/Yas  TEXT/Mamiko Izutsu

 

Spring Step : 私たちのウェブマガジンでは、環境問題などを含む3つのオーガニックについて取り上げています。単に農薬を使わないようにしようといったことだけではなく、もっとグローバルな視点から、どうしてオーガニックを使用するべきなのかといった価値観や、ホリスティックなアプローチについて、そして女性がもっと自由に生きていくことを提案していきたいので、素敵に、自由に生きている女性を紹介したりしています。今回、マリーエレーヌさんにインタビューをお願いしたのは、社会的ストレスを抱える日本女性に、ぜひアドバイスを頂きたいと考えたからなんです。

 

マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック (以下MHT) : 日本だけでなく、それは多くの社会において同じ問題です。今の女性は、例えストレスが少なくとも、完璧な女性でいることを求められるから難しいと思う。子供の世話をして、家事をして、さらに現代では仕事もしなくてはいけないのだから。女性自身が自由であることだけではなく、そこに仕事も加わっているのだから、力尽きたり、疲れ切ったりしてしまうのは当たり前かもしれない。でも私は、もっとも大きな問題は、女性自身がパーフェクトでなくてはいけないと思い込んでいることだと思うの。だって完璧なんて存在しないのだから。全て正しいことをするなんて無理だし、もっとスローダウンしなくては!って思っているのよ。

私は自分のリズムを作るために、誰にも会わない時間を作るようにしています。朝は子供を学校へ送り、1~1時間半ヨガをして、静かな朝食を摂ってから仕事を始める。その朝の平穏な時間と睡眠がなくては、エネルギーをチャージできないんです。ストレスを溜め込まないためには、よく眠ることとスポーツ、そして心を穏やかに保つことが不可欠でしょう?

 

Spring Step : その通りですね。では睡眠に関しては、質の良いものを得るために心がけていることはありますか?

 

MHT : 質の良い眠りを得るために、特に会社を経営していると、瞑想やヨガが必要だと思っています。私が行っているヨガは、スダルシャンクリヤ、これはArt of Livingというインドのヨガの大家が創設したものなのだけれど、身体を活性化させる超呼吸法が中心。様々な呼吸のエクササイズが4セットあり、酸素が回ることで脳が完全に切り離され、身体の感覚を取り戻せるというもの。ただ、この呼吸法は、Art of living のコースを終了してない限り自分では行えないことになってます。私はコースを終了しましたが、本当に素晴らしいのよ。ヨガや呼吸法の良いところは、これもインドにいるとその違いが特によくわかるのだけれど、朝そのスダルシャンクリヤを行って、夜によりヨガを行うと、身体中に一気に酸素が回るのがわかるのです。それは肌にものすごく良いと感じるのだけれど、肌とは身体の内面を表すものだから、肌が改善されているということは、身体の中はもっとキレイになっているはず。私はメイクアップをしていないけれど、肌色がよく見えているならそれはヨガのおかげですね。

 

Spring Step : 身体全体に酸素が回ることで血液の巡りも良くなり、肌も輝くんですね?

 

MHT : その通りです。

 

Spring Step : 素晴らしいですね!

 

MHT : 夜の8時にヨガクラスを終えるのだけれど、その後はすごく顔色が良いのが自分でもわかる。忙しい一日の後とは思えないくらいよ。

 

Spring Step : マリーエレーヌさんの仕事は多岐にわたっていますよね。

 

MHT : インドでは、毎日10時から19時までの制作仕事だけしかしないのでそれほど多忙ではないけれど、パリで大変なのは、沢山のアポイントメントがあるということ。私は沢山あればあるほど、よりやる気がなくなってしまうとわかったから、いまはなるべくアポの数を少なくして、例えばスパに行くよりも、静かに家で過ごしてヨガを行ったほうがいいとわかったの。なるべく、やることの数を減らし、スケジュールはオープンにして、最後の最後に決めることが私にはストレスが少ないと気がついた。もちろん人によっては、先々のことも決めておきたい人もいるだろうけれど、私はそういうタイプではなくて。

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女性の自立は、経済的な自立から始まる

 

MHT : 先ほどの女性の自由についてですが、経済的な自立は非常に大事なことで、私はそれを母から学びました。母はいつも私たちに「職を持つことは大事よ」と言い続けた。なぜかというと、今ちょうど80歳の彼女の世代では、40歳頃に離婚した女性が多く、そう言った女性のほとんどは、教育も受けていなかったことで低所得の仕事にしか就けず、でもそれ以外には生活を支えるすべがない人がほとんどだった。日本の女性が難しいだろうなと思うのは、子供ができたり結婚したりすると仕事をやめてしまう人が多く、そうなると経済的な自立がなくなってしまうから。でも、幸せでないのに「明日からどうやって生きていこう?」と思うために縛られるなんて、間違っているじゃない? だからこそ、女性の地位を向上させるために、教育をきちんと受け、仕事を学ぶこと。もちろん、子供を持つことほど素晴らしいことはないし、結婚してリレーションシップを築くのも素敵なことだけれど、生きやすい人生のためには、自分が成長する必要があるというのを理解することが大切。だって人は常に変わるもので、15年前のあなたと今では全然違うでしょう? もちろん、日本は女性と男性の役割がフランスとは同じでないのかもしれないけれど……。

 

Spring Step : 文化的に、家族が幸せなら家族に仕えることで満足と感じている日本人女性も少なくないと思います。自分が女性として自立できることを望みつつ、最初は幸せに仕えていて、でも次第に囚われの身になってしまう、というような。

 

MHT : でも、“してあげたい”のと“しなくてはならない”のとは違うわよね。他の人のことを考えてしたことは喜びになるけれど、強制になってしまったら、全く違うものになる。もし強制になってしまっているなら、なぜそうなったのか、そして、どうそれを変えられるかを考えなくては。

 

Spring Step : まさにその通りで、フランスではそう話す人が非常に多いですよね。日本でも、その考え方を広げていきたいと思っているんです。女性自身が、アクションを起こしていかなくては。

 

MHT : エゴイストになれというわけではないんです。でも、人生は短いのだから。周りにとっていい人になりたいなら、自分が幸せでなくては。自己実現があってこそ、他の人を幸せにできるもの。もちろん、女性は親や子供の面倒を見なくてはいけないという社会的問題もあり、バランスを取るのは難しいことですが、時には自分自身のために時間を割くことも大切です。ヘレナ ルビンスタインの伝記を読むといいわ。画期的な製品を作り上げただけでなく、女性たちが自身を慈しむことで、女性の解放をも成し遂げた人だから。

 

Spring Step : 女性たちに自己の目覚め、自立を促したのは素晴らしいですよね。

 

MHT : そしてそれが美容にもつながっている。彼女は非常にフェミニストで、美を考えることを通して、色々な革新を遂げた人。

 

Spring Step : 私は、自分自身でマッサージをしたり、慈しむことは、自信を持つことに必ず繋がると信じているんです。

 

MHT : 自分のことをケアできれば、他の人のことも顧みやすくなる。それこそが大切なことよね。私は自分がものすごく忙しい時期だと、瞑想する時間も取れなくなる。そうすると十分なエネルギーがなくなってしまって、与えることができなくなるのよね。

 

Spring Step : 私も、忙しい時は子供達に普段より優しくなれていないです。でもそれってすぐわかっちゃう(笑)。

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食事は、カラフルに!

 Photo/joshua resnick

 

Spring Step : マリーエレーヌさんは食事と運動で生活バランスを取ることに、とても気をつけていますよね。

 

MHT : ヨガと水泳を定期的にしています。パリではちょっと難しいけれど、インドに着くとすぐ、毎日のように泳いでいて、それが本当に幸せなの。そして朝プールサイドに行くと、オウムや孔雀、リスなどを見かけるのだけれど、そんな自然との繋がりを感じるたびに、大都会に住んでいる人が欠けているものはこれだなと感じるわ。東京は都会でも自然が多くて良いわよね。食事に関して言うと、食事を改善するのは時間がかかることだと思っています。私は長いことベジタリアンで、今は決まりごとを守るのがやや緩くなっているものの、これからもベジタリアンでい続けたいと思ってます。

 

Spring Step : その方が、やはり身体に良いからですか?

 

MHT : シンプルに食べるのが好きなの。そして、お皿にはいつも色があること。例えばインドのオフィスで皆と食べるときは、赤、オレンジ、緑が欲しいから、赤のビーツや人参、緑にはブロッコリや緑の野菜、黄色のレンズ豆、など、いつでもカラフルにしているの。必須ビタミンを取るためにも、カラフルなことは大事。そしてもう一つ大事なことは、常に空腹の状態をどこかで保つこと。そのためにも、日が沈んだら食べないことが理想。今では、1日食事は2回で良いとか、夜から昼まで16時間は何も食べず、食事は残りの8時間内に済ます方が良いと言われてますよね。

 

Spring Step : 16時間って、長くはないですか?

 

MHT : そうでもないのよ。夜7時に食べたら、朝の7時でもう12時間だから、4時間後の11時には食べられる。私は一食抜きを、例えそれが1週間に1回でも、朝か夜かどちらか一食抜いてするようにしているの。朝はよりよく起きられるようになるし、エネルギッシュになる。時々でも、1日1~2食にすることで、すごく調子が良くなる。とはいえ常にそうするべき、という意味合いではなく、日々の中には様々な出来事があるから、宗教のように守るのでなく、自由も残しておいて良いと思っています。だから、身体によくないものを食べる時は、「食べるべきでないのに」と後悔するよりも、楽しく幸せに食べたほうがずっと身体にダメージは少ないはず。物事は常に自分できちんとコントロールをできているかどうかが大切だと思うんです。

私は普段、朝食には、前の晩から水に浸しておいた5粒のアーモンドと4粒のナッツを皮をむいて食べます。朝の始まりは、白湯とレモン、そして必ず、ウィートグラス(小麦若葉)。これが大好きで、ミネラルがいっぱいだから、インドではフレッシュなジュースを毎日作ってるの。

 

Spring Step : それはグリーンジュースなんですか?

 

MHT : そう、ウィートグラスだけのハーブのジュース。でも、パウダーでも買えます。すごく美味しくて、アルカリ性食品なんです。そして、その後にナッツとフルーツを食べます。朝は軽い朝食だけ。そしてお昼は、インドの場合は常に、フムスとブロッコリーなど、いろんな色が盛ってあるプレートを。日本では季節のものを、少しずつ色々食べる伝統がありますよね。季節のものを食べるのは、すごく大事だと思います。でも私、フルーツは夕方の17時以降欲しないのだけれど、あなたはどう?

 

Spring Step : 私も夜にフルーツを食べることはあまりありませんね。食後にフルーツを食べる場合には、パパイヤとパイナップルが消化を助けるために合っています。

 

MHT : 野菜は基本的に火が通っている方が好きだけれど、でも人によってそれは違うわよね。

 

Spring Step : 人それぞれでもあるし、また年齢にもよる気がしています。

 

MHT : そうね、人も時間で変わって行くし。私は、朝にもう乳製品を全く取らなくなった。何もエネルギーを生み出さないとわかったから、乳製品は今後も摂取しないと思います。そして、ヨガをすると体内浄化に役立つとはわかっているけれど、乳製品には効果がないとも思うの。他にも、パスタを食べると、すぐ眠くなってしまう。私はグルテンが入っていると眠くなって、疲れるんです。でもそういったことも、人それぞれですね。

 

Spring Step : 身体がクリーンになって敏感になると、合わないものが入ってくるとすぐに反応するようになりますよね。

 

MHT : そう、健康的なものを食べるようになればなるほど、そう言ったものを少なく食べるようになるし、すぐ反応も出るようになる。もちろん甘いものは好きだけれど、食べ過ぎないようにしているし、フルーツの甘みのほうが好き。だから何か甘いものを欲した時は、デーツかフルーツを食べるようにしているわ。

 

Spring Step : 蜂蜜は摂りますか?

 

MHT : いいえ、あんまり。喉が痛い時以外は、ほとんど摂りません。

 

Spring Step : では、食べるのは主にドライフルーツのみ?

 

MHT : ドライフルーツも、以前はもっと食べていただけれど、最近では食べる前に水に浸して戻す方が身体にあっている気がするの。そうでないとたくさんは食べられないし、どのみち腸にはあまり良くないと思っていて。でもそれも人によるわよね。それはグルテンも同じこと。フランスにいると、お腹が膨れるからすぐわかる。そして日本に行くと今度は、お米が問題。お米は糖度が高くて血糖値を上げるので、特に白米は気をつけないと。

 

Spring Step : 私の生活で変わったのはそこですね。以前よりお米を食べるようになりました。

子供たちが大好きなので。。。

 

MHT : 子供ってそういうものが好きよね。でもそれがエネルギーとして燃焼されているのもわかるでしょう?そしてアルコールに関しては、私は一杯しか飲めないからラッキーだったなと思っているの。依存症になるタイプではないのだけれど、唯一の悪い癖はコーヒーかしら。でもまあ、少量なら良いとも言われているし、量の問題よね。

 

Spring Step : まさに、飲む量さえ気をつければ。

 

MHT : そう、量なのよ。そして先ほどの話に戻るけれど、私は誰もがベジタリアンになるべきだとさえ思っているんです。肉食は本当に動物にとって残酷なものだから。昔はそうではなかったのに、今ではみんなが肉ばかり食べたがっている。でも動物は、そのように搾取されるものではないと思うの。

 

Spring Step : そしてそのために動物が過剰供給されているのもひどいですよね。フランスでも以前は、肉類が食卓に登るのは、1週間に1~2回だと言われていましたが。

 

MHT : 肉は消化にとても時間がかかるので、エネルギーは脳ではなく、消化のために使われてしまう。昔のフランスは人々がかなり貧乏だったので、日曜日に週に1回だけチキンが鍋に入っていて、それ以外で肉を食べるのはほんのわずかだった。それが戦後、大量生産されるようになってしまった。本当に、早く人々がその問題に気がついてくれるといいなと思っています。そして魚も、海に大量のプラスチックが流れ出ているため、特に大きい魚は体内に悪い影響を及ぼして、汚染されているという話を読んだの。水の中ではそれが微量でも、魚の生態系に入ってしまうと、非常に毒性が強くなってしまうんですって。

 

Spring Step : 特に大きい魚は危険と言いますよね。私もその理由から、サーモンをあまり食べなくなりました。

 

MHT : 養殖のサーモンもそうだし、マグロも。すごく美味しいけれど、海は本当に汚染されているので……本当になんとか対策がされないと、と思うんです。

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宝石は、地球からの贈り物

Photo/Yas

Spring Step : 話は変わりますが、新作の動物モチーフのコレクションは本当に詩的で素晴らしいですよね。コンセプトを決める際は、どんなことを考えて制作するのですか?

 

MHT : 私はどんな時もインスピレーションを感じています。多分あなたもそうでしょう? 子供のことや動物のこと、少女たちのしているカチューシャ、猫の耳、美術館や、出逢った人からインスピレーションを受けたり。イタリアのパレルモで展覧会に行った際は、たくさんのチーターがいて、それでチーターのモチーフも作りたくなった。オウムは、私のインドの住まいのガーデンで見たものから。クリエイターというのは、全てのものからインスピレーションを受けるものだと思うの。問題は、インスピレーションを受けたあと、私たちは物に命を吹き込まなくてはいけないということ。それはなかなかストレスフルな瞬間だから……短い期間なのだけれど。1年に2度、サンプルを作るのだけれど、一つのアイディアから始まって、制作過程に入ります。毎回とてもワクワクするけれど、同時にちょっと怖くもある。だって、どうなるのかまだ全くわからないから。

 

 

Spring Step : ファッションやジュエリーに関して思うのですが、半年に一度は、違うものが登場するというのはすごいですよね。

 

MHT : でもそれと同時に、私は1999年にデザインした指輪を今もしているし、私のブレスレットは2000年の頃のもの。ジュエリーのいいところは、タイムレスなこと。そしてこの間は、素晴らしいパールを見つけたので、パールで制作をしたの。どんな時も、私に夢を見させてくれるのは素材。私の仕事の中で一番素敵だと感じるのは、地球が生み出す最も美しい存在、自然の素材を取り扱っているということ。大地から生まれる、信じられないような色みの石を見るのは、本当に魔法のよう。だからこそ、人間がこの地球にしていること、お金のためだけに地球にダメージを与える仕事をしている人たちを見るのが悲しいんです。除草剤や農薬といったもので、地球は長いこと汚染されていたり。

 

Spring Step : そのために、ミツバチは死に絶えつつあると言われていますよね。

 

MHT : そういった会社を運営している人たちのことが本当に理解できないわ。ビル・ゲイツのような人が、彼のお金を使って福祉に投資をしたりするのはすごいことだけれど、大きな会社のリーダーたち全てが利他主義であれば、世界は本当に変わるのに。もしかすると、学校でより精神的なことを教えることで、変わっていくかもしれないわね。テレビで、瞑想の一種を教えているアメリカの学校の話を観たのだけれど、結果は素晴らしくて、生徒たちの考え方がすごく変わっていたのよ。

 

Spring Step : 私が聞いたのは、世界で起業家の新しいビジネスを紹介するカンファレンスが毎年行われていて、今年は、環境、社会に良い影響を与えるビジネスがほとんどだったそうです。また、いま世界の投資家たちは、そういった社会をよくする、人のため、エコロジーのためになるビジネスにかなり投資をしているのだとか。

 

MHT : 若い人たちは、現在の問題に対し、よりコンシャスですものね。若い子供のうちから学校で学んでいるし。それこそが、変化のきっかけになるかもしれないと思っています。

 

Spring Step : そうですね。それに私は、今の若い人たちは消費型の生活をしていないとも思うんです。

 

MHT : そう、私が嬉しく思うのはそこで、若い世代の人たちは、例えばレンタル自転車から始まって、パーティ用のドレスはレンタルするなど、より所有しないスタイルになっていると思うの。車が必要なら、借りて返せばいい、というように。そこはすごく、若い人たちにとって大事なことね。

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女性が変われば、社会も変わる

 

Spring Step : 最後の質問として、お話の冒頭パーフェクトな女性の話が出ましたが、母でいて仕事もしている、そしてパートナーや家族とのバランスも取りたいという女性たちに向けて、どんなアドバイスがありますか?

 

MHT : 10分か15分でもいいから、呼吸や瞑想、祈りのために時間を割くこと。身体のためというと、マッサージやスパに行ったりしがちだけれど、本当に大切なのは日々のケアであり、そして毎日の睡眠こそが身体を再生してくれるもの。肌に一番大切なのは睡眠だから、11時前には寝ること。もう少しゆっくりするための、バランスを見つけること。スマートフォンも、問題ですね。電話に出る相手の優先順位、誰が大事かを考えなくては。死の床では、誰も働いてないことを後悔する人なんていないという話を読んだことがあるくらい。

 

Spring Step : それはその通りですね!

 

 

MHT : スティーブ・ジョブズは毎朝鏡に映る自分を見て「もし今日が最後の日だったら、自分は何をしたいだろう」と自問したそう。私たちも、自分の人生に立ち返って、何が一番大事なことかを考えるべき。もし働きすぎで、考える時間がなかったとしたら、優先順位の感覚さえ失ってしまう。だからこそ、子供達が起きる前に、ほんの少しでも自分のための時間をとって欲しいんです。

 

Spring Step : または、子供達は寝るのが早いから、寝た後でもいいですね。

 

MHT : 自分のベッドに入って、寝る前でも。そしてもう一つは、子供を教育するのは女性だからこそ、今の社会を変えるためには、男の子たちへの教育を変えていかなくては。インドやアジアでは、まだまだ男の子の方が色々な機会を多く与えられたり、先にご飯を食べさせてもらえたりしているけれど……

 

Spring Step : それは不公平ですよね。

 

MHT : でも、それを教えているのは母親なんです。けれどそれは間違ったこと。社会を変えたいなら、女の子たちにも同様にしていかなくては。

 

PROFILE

マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック

旅先のインドで伝統的な手法をもつ最高峰の職人たちに出会い、1996年に初めてのコレクションを発表し、それまでの型苦しかった宝飾界に革命を起こす。

色への情熱に駆り立てられ、石そのものを主役として引き立てるというスタイルは、日常のあらゆるシーンで身につけられるスタイリッシュなジュエリーとして瞬く間に成功を収める。

ダイヤモンドやルビー、エメラルドといった“貴石”や、それ以外の“半貴石”という保守的な区別にとらわれることなく、石の美しい色や輝きに魅せられると、その石をもっとも引き立たせることのできるジュエリーを思い描き、22金と組み合わせながらインドの職人たちの手仕事によって一つひとつ丁寧に制作。すべて一点もののジュエリーは、それぞれの石が誇り高く輝いている。

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