「中今」の世界 二木あい

Organic Ecology
2019.10.24

水中表現家 / 二木あい

個展「中今」より @Ai Futaki

今、 私はスペインの首都マドリードで11月7日にオープニングを迎える、人生初の写真個展に向けて準備をしています。 水中表現家として素潜りを道具に水中世界を様々な形で表現する中 、今回は自分が写真家としての発表となります。


個展のタイトルは「中今」、 永遠の過去と未来の中間にある今を示しています。 すでに終わった過去のことに対してウジウジ振り返ったり、 想像の中の未来のことをアレコレ悩んで頭がいっぱいになると、 今この瞬間を生きるという意識が限られてしまう。 だからこそ生きている今に集中し他の余計なことに心を奪われない 、思考や感覚の軸を今にもち、 意識を上げて自分で自分を生きることを意味しています。


息を止めて水中に潜る素潜りは、まさに中今の状態。

たった一息しかない中、もう変えることのできない過去、 今どうすることもできない未来のことを考えてもどうしようもあり ません。素潜りは、 身体的能力が高い人だけが出来ることではなく、 実は私たち全員が出来ること。体全体で使用する酸素を25% も消費する脳に少しお休みしてもらうことが一番の鍵です。


ここで勘違いしがちなのですが、脳にお休みしてもらうことは、 突っぱねて考えを拒絶することではありません。眠れない時に「 寝なきゃ、寝なきゃ、、、」 と考えすぎると余計に目が覚めて眠れなくなってしまうのと同じように、「考えちゃダメだ、考えちゃダメだ、、、」 と考えるとさらにどうでもいい考えで頭が一杯になってギャーーとなってしまいませんか?


考えは道を走る車の様に捉えます。 そこを走っているのは普通のことで、 その車一台一台に集中をしないことです。 考えが常にあるのは当たり前、だけどその考えたちに集中せず今、 この瞬間に意識を向ける。


考えてから行動するのでは遅すぎる自然世界。 必要最低限の道具だけ、体一つで潜る素潜りにおいて、 ちょっとした変化から状況を瞬時に察知し、 対応することがとても大事なのです。


中今の状態は、素潜りに限った話ではなく、 人生そのものにも通じます。難しく感じるかもしれませんが、 肩の力を抜いてください。過去・未来に行ってしまって、「ああ、 私はダメだ!」と直ぐに断念しないでください。今の瞬間から、 違うところに行ってしまったんだ、と気がつき、 自覚できたことは大きな一歩であり、 心の持ちようを変えた瞬間から中今は始まります。

 


PROFILE

                               ©︎ Fabrice Dudenhofer

二木あい Ai Futaki / 水中表現家

ギネス世界新記録「洞窟で一番長い距離を一息で泳ぐ」 2種目樹立。 

海中世界と陸上世界の架け橋としてバラエティー豊かに海や生物と の一体感、繋がりを体現している唯一無二のパイオニア的存在。

私たちは自然の一部であり、地球に生きるものの一員である。 彼女の表現は全てにおいて空気ボンベを背負わない、 自分の肺一つで潜る素潜りで行っている。それはクジラやイルカ、 海ガメなど海洋生物に一番近い形だからこそ、 彼らの日常をありのままに、 声なき声の代弁者として伝えることができると信じているから。

TEDxTokyoスピーカー、2012年情熱大陸「二木あい」 ワールドメディアフェスティバル金賞。NHK特別番組「 プレシャスブルー」がシリーズ番組となっており、ISSEY MIYAKE、ISABEL MUÑOZの展覧会を始め、 いくつもの雑誌や本ページを飾っている。

■2019年11月7日よりマドリードにて写真個展「中今」 が2020年1月7日まで開催。

<開催期間> 
2019年 11月 7日 ~ 2020年 1月 7日

<営業時間>
月曜日:10:30 ~ 14:00
火曜日:10:30 ~ 14:00, 16:30 ~ 19:00
水曜日:10:30 ~ 14:00
木曜日:10:30 ~ 14:00, 16:30 ~ 19:00
金曜日:10:30 ~ 14:00

<場所>
espacio RAW
Calle Fuenterrabía 9_local 4. 28014 Madrid
www.espacioraw.com

<レセプション>
2019年 11月 7日(木曜日)19:00 ~

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