世界のVIPが訪れるデスティネーションリゾートは、サスティナビリティーのパイオニア

Way of living Organic Lifestyle Ecology Special Interview
2019.08.01

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リゾートをホリスティックに営むということ

Text  & Photo : Spring Step 

Spring Step : Chiva-Som(チバソム)では、世界が「デトックス」という言葉を使い始める前から、体のホリスティック(統合的)なアプローチと、メディカルアプローチをいち早く取り入れた、デトックスを含む滞在型ウェルネスリトリートプログラムを実施されています。その本格的なメソッドを目当てに、国際企業のエリートの方々からロイヤルファミリーなど、世界中のVIPが定期的に訪れるリゾートとして、ラグジュアリートラベル、ウェルネスの分野では知らない人はいませんが、Chiva-Somは、リゾート設立当初から社会貢献活動にも力を入れていると伺いました。それには何か特別な理由があるのですか?


Chiva-Som  : Chiva-Somを創設した先代の「ゲストの心と体のウェルネスは、そこで働く人、地域そして環境のウェルネスなくしてはありえない。」という強い思いが反映されています。現に、私たちのCSRとは、Corporate Social Responsibilityの頭文字ではなく、Chiva-Som Responsibilty を意味します。ステークホルダーであるゲスト、スタッフ(とビジネスパートナー)、地域、そして環境この4つの要素が、様々な方向からウェルネスというバランスを取ることができるような仕組みづくりをしています。

例えば、自社のオーガニックファームで育てた食材を使って、ゲストやスタッフに健康的な食生活を提供することや、地域の環境保全、エネルギーを無駄に消費せず効果的に利用すること、排水量を抑えること、地域の文化保護や教育をサポートすることなどです。またこれらを全て行いつつ、Chiva-Som が企業として利益を出せるということも大切なことだと考えています。

 

Photo : Spring Step 


Spring Step : 自社でオーガニックファームもお持ちなのですね。


Chiva-Som  :  はい。リゾート近郊とここから車で3時間ほどのところと2つあります。ホテルのシェフがこの2つのファームにオーダーをして、毎日新鮮な野菜やハーブを届けてもらっています。ここでは、リゾートのあちこちに飾っている蘭の花の栽培も行なっているんですよ。

 

Photo : Spring Step 

 

Photo : Chiva-Som


Spring Step : では、このファームで採れた野菜は、あの洗練されたウェルネス・キュイジーヌとなってゲストのテーブルに現れ、リゾートで働くスタッフの皆さんの毎食のまかないにも使われているのですね。そうなると、ものすごい量の食材ですね。


Chiva-Som  : そうなんです。そのために、私たちは2つのファームを所有しているんですよ。

そしてキッチンではHACCP(Hazard Analysis  and Critical Control  Point  Certification )と呼ばれる、食材が科学的にも衛生的にも最も栄養価の高い状態でゲストやスタッフの元に供給されているかどうかを厳しく管理するシステムに基づいて調理が行われています。また調理の際に出たゴミは、ファームのコンポストとして利用されています。残ってしまった食事は、近郊の家畜の餌として供給しています。

 

そして実は、リゾート内の水も再利用しているんです。

 

                Photo : Chiva-Som


Spring Step : 水を浄水して再利用しているのですか?


Chiva-Som  : はい。ホテル業というのは使う水量が多い業態です。リゾート内のガーデンの植物にも水を撒かなくてはなりません。そこで、一度使った水(ゲストがシャワーを浴びるのに使ったり、キッチンやランドリーで使った水など、リゾート内で使われた水)を浄水してリゾートの湖に集めているんです。そして、この水をガーデンの植物のために再利用しているんです。こうして、なるべく自然の資源を無駄にしないように努めています。


Spring Step : なるほど。広いガーデンを維持するために使う水の量も多そうですものね。


Chiva-Som  : そしてもう一つ、ホテル業の利用が多いものが電力です。


Spring Step : そうですよね。エアコンなどですか?


Chiva-Som  :  そうなんです。私たちの消費する半分以上の電力はエアコンのために使っています。無駄な電力の消費を削減するために、2013年にクリントン財団のClinton Climate Initiative に監査をお願いして電力消費の分析を行い、電力の消費をできる限り減らした結果、電熱費20%の削減を実現することができました。そのようにして、再生不可能な化石燃料エネルギーによる電力の消費を減らしています。また、環境管理を通じて、温室効果ガスの排出量を継続的に削減し、再生可能エネルギー及びカーボンオフセットプログラムに取り組んでいるんです。


Spring Step : 1つの目標に向かって複合的な取り組みをすることが、まさにホリスティックですね。

 

Photo : Chiva-Som

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地域への貢献とは、まず教育から

Photo : Chiva-Som

Chiva-Som  : 私たちは、地域に対する働きがけがリゾートを運営していく中で、とても大切なことだと思っています。それで、地元Hua Hinに残っていたマングローブの森を整え、植林をして、何年もかけて再生しました。2017年には、この森でインタラクティブな経験ができるように、遊歩道とエデュケーションセンターを作ったのです。


Spring Step : でも様々な木がある中でなぜマングローブの木を植林されているのですか?


Chiva-Som  : ここは、海の近くで、潮が満ちてくるとこの森にまで塩水が入ってきます。マングローブは塩水でも育つんですよ。そして、二酸化炭素の吸収力は、なんと普通の木の5倍なんです!

 

Spring Step : 5倍ですか!それはすごいですね。

 

Photo: Spring Step 


Chiva-Som  : このプロジェクトは、地元の大学と共同で研究開発を行っています。2014年に土地の生態系のDNAや土のバクテリアの多様性などに関する研究からスタートし、現在までに数種類のマングローブ5,000本を植林しました。この地域の海岸沿いにはマングローブの木が多くあるので、マングローブの木について知ってもらえるエコツーリズムを実施したり、身近なエコロジーについて学んでもらう機会を作っています。また地元の学生と一緒に植林することで、環境保全についても学んでもらうことができますし、地元の子供達のためにエコスクールを開催することで、なぜプラスティックを捨ててはいけないのかについて学んでもらうことができます。これからの将来を担う子供達に正しい情報を伝えることは私たちの使命だと思っています。


Spring Step : 地域の子供達が身近なエコロジーを学ぶことができるというのは、とても大切なことですね。


Chiva-Som  : そうなんです。僕らは、優れたウェルビーイングのスペシャリストが集まるチームですから、地元の学校に行って、「食育」の勉強会を行なったり、「フィットネス」のクラスを行なったり、また寺院の僧侶のケアを行なったりもしています。自分たちができることを社会と共有することは大切です。

 

Photo : Chiva-Som


Spring Step : Chiva-Som は、すでに世界で最も多くのサスティナブルリゾートのアワードを受賞されているほど、すでに様々な方面に渡り多くのアクションを取られていますが、今後はどのようなビジョンを持って進んで行かれますか?


Chiva-Som  : Chiva-Som にとって、サスティナビリティーは私たちのビジョンであり、ライフスタイルそのものでもあるんです。私たちが行う全てのアクションは、環境保全や社会と文化の発展を含めたステークホルダーのウェルネスを約束するものでなくてはならないと思っています。私たちの使命は、良い未来のために、コミュニティそのものを建設していくことだと思っています。


Chiva-Som International Health Resorts, Hua Hin

(チバソム・インターナショナル・ヘルスリゾート・ホアヒン)

所在地 73/4 Petchkasem Road, Hua Hin,

Prachuab Khirikhan, Thailand

電話番号 032-536-536

https://www.chivasom.com/

 

日本での問い合わせ先: チバソム・コンシュマーサービス

TEL: 03-3403-5355  E-mail: c_service@kentosnetwork.co.jp

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